治療の効果は?

関節リウマチは関節を中心に機能障害をもたらす病気です。機能障害の程度を知ることは、その人のQOL(生活の質)を考えるために役立ちます。症状をもとに、できるだけ簡便に、かつ客観的に機能障害の程度を知るための指標として、「HAQ(ハック)」があります。
また、病気の活動性を判断するための指標もいくつかあり、そのなかでもっともよく使われるのが「DAS (ダス)(disease activity score)」です。
これらは機能障害の程度や治療の効果を判断するために用いられ、その後の治療選択の参考にされます。

日常生活における困難の程度をあらわすHAQ

HAQ(ハック)は、専門医が患者さんの機能評価をする際に広く用いられている指標です。日常生活で行う動作に関する質問に対して、「何の困難もない(0点)」「いくらか困難である(1点)」「かなり困難である(2点)」「できない(3点)」という4段階のなかから、もっとも自分の状態に近いものを患者さん自身に回答してもらい、それぞれの点数を合計し、平均数字をだします。点数が高くなるほど日常生活に困難のあることがわかります。0.5点以下であれば、機能的寛解と考えられます。本来は20個の質問がありますが、簡便に利用できるmHAQを使うこともあります。

下の表の質問項目を読み、ご自分の状態にもっとも近いものを選び、チェックしてください。チェックした点数から平均点を出したものが表示されます。その点数は、次の4つの点数に近いでしょうか。もっとも近い点数から、現在の機能評価を確認してください。

0点:何の困難もない
1点:いくらか困難である
2点:かなり困難である
3点:できない

病気の活動性をあらわす疾患活動性スコアDAS

DAS(disease activity score/ダス)は、専門医が特定の関節における圧痛や腫れの有無、炎症反応をみる血液検査(赤沈時間値またはCRP)、患者さんによる体調の全般評価をもとに算出します。DASのスコアは、関節リウマチの患者さんの現在の活動性や症状の程度をあらわすもので、治療効果を判断するための指標になります。DASには、44カ所の関節を調べるDAS44と、28カ所の関節を調べるDAS28があり、日常の診療ではDAS28がよく使われています。

具体的には、薬物療法において、使用する薬の選択や薬の量の増減を考える際にDASのスコアが参考にされます。

DAS28で調べる項目
・ 圧痛のある関節数:押さえたときに痛みを感じる関節の数をチェック
・ 腫れのある関節数:腫れのある関節の数をチェック
・ 炎症反応の有無:赤沈またはCRPを血液検査でチェック
・ 患者総合VAS(visual analogue scale)でチェック
※VAS
長さ10cmの水平な線をスケール(物差し)に、現在の症状がどの程度かを患者さん自身が判断します。左端が、関節リウマチの症状が日常生活にまったく影響していない状態とし、
右端を、関節リウマチの症状がこれまでで最大と設定します。

DASでわかること
・病気の活動性

スコア
5.1以上 :病気の活動性が高い(症状がかなり強い)
3.2~5.0:病気の活動性が中等度(症状がまずまず強い)
3.2未満 :病気の活動性が低い(症状が落ち着いている)
2.6未満 :寛解(症状が完全に落ち着いて、関節リウマチの進行が止まっている)

DASのスコアを2.6未満にすることを目標に薬物療法を行います。

・薬物治療の効果
効果なし :薬の効果が得られていない → 薬の種類の変更や薬の増量を考える
中等度反応
反応良好 :薬の効果が得られている → 薬の減量を考えることもある